ブログに戻る

プログラミング不要でプロダクトを作れる?Vibe Coding の使い方と限界をわかりやすく解説

プログラミングができなくてもプロダクトは作れる?

「こんなツールがあったら便利なのに」——
そう思ったこと、ありませんか?
でも「自分はプログラミングできないし」と、すぐに諦めてしまった。

以前なら、それで終わりでした。
でも今は、AI があなたのひとことからツールを作ってくれます。
それが「Vibe Coding(バイブ・コーディング)」です。

たとえば AI にこう伝えます:
「うちの犬の成長を紹介するウェブページを作りたい」
すると画面や機能が自動生成され、写真ギャラリーやタイムラインまで付けてくれます。


私は元々エンジニアで、今はプロダクトマネージャーです。最近は Vibe Coding を活用して 4 つの新しい作品を作り、既存のシステムも維持管理しています。

この記事では:

  • Vibe Coding が初心者や上級者にどう役立つのか
  • どんな場面で有効か、どこに限界があるか
  • どう始めるのが良いか、何を学ぶべきか

をお伝えします。


1. Vibe Coding とは?なぜ注目されるのか?

Vibe Coding とは、「自然言語で AI に実行可能なコードを書かせること」です。
つまり、自分でコードを書かなくても、AI との会話だけでツールが作れるのです。

背景によって、意味も異なります:

  • プログラミング未経験者や初学者にとって:技術の世界への入り口。手を動かして体感できる、自信をつける第一歩。
  • 経験者にとって:新しい言語への橋渡し、MVP の高速試作に最適。

この記事では、特に初心者の目線で:

  • Vibe Coding がどんな場面に向いているか
  • 始め方や必要な知識
  • どこまでできるか

を解説します。


2. 初心者はどう始めるべき?

Vibe Coding に興味を持った人の多くが、こうつまずきます:

「ちょっと何か作ってみたいだけなのに、サーバーだの、ログインだの、いきなり難しすぎない?」

そこでおすすめするのは:
まずはシンプルな静的ウェブページから始めること。

理由は以下の通り:

  • ほぼ何もインストール不要:ChatGPT が生成したコードを、空のプレーンテキストファイルに貼り付けます(Windows は「メモ帳」、Mac は「テキストエディット」をプレーンテキストモードで使用)。そのファイルの拡張子を .html に変更し、ブラウザで開くだけで結果が表示されます。開発ツールやサーバーの準備は一切不要です。
  • ログインやデータベースなし:最初の段階では不要。むしろ複雑になりすぎて挫折しやすい。
  • すぐに変化が見える:修正して保存 → 更新すればすぐに反映。達成感につながります。

たとえば、このブログ(louisan.dev)も Vibe Coding で作りました。

Vibe Coding 範例 ▲ Vibe Codingを使用して作成したブログページ

ただし、限界もあります:

  • データはローカルのみ。ユーザー同士の共有や同期は不可
  • ログイン機能やクラウド保存などは実装できない
  • アクセス制御が必要な場面では機能不足

つまり、「自分用のツール」や「アイデアのプロトタイプ」に最適です。


3. 基礎知識は必要?

今の自分に合わせて考えましょう:

✅ 全くプログラミング経験がない場合

最初は本当に何も知らなくても OK。GPT と話すだけで始められます。
ただし、以下を受け入れる必要があります:

  • 思った通りの画面にならないことがある
  • 少し修正すると他の機能が壊れることもある
  • 動かなくなっても理由が分からない

問題なければ、コードを生成して Chrome で開いてみましょう。

もっと安定して動かしたい、細かい調整をしたいと思ったら、少しずつ学ぶタイミングです。

📘 初学者(少しわかる、もっとコントロールしたい)

以下の基礎を学ぶのがおすすめ:

  • HTML / CSS – レイアウトやスタイルの構造を理解する
  • JavaScript 基本 – クリックイベントやデータ保存(localStorage)など
  • API 概念 – 外部データ取得の仕組み(天気、翻訳など)

なぜ学ぶのか?

  • AI が返すコードの内容を理解できる
  • エラー発生時に原因を探れる
  • AI に頼らず微調整が可能になる

「わかってから始める」ではなく、「始めてから学ぶ」でOKです。


4. 初心者が感じる Vibe Coding の限界とは?

最初は「AI、すごっ!」と思います。
でも少し進むと:

「機能をちょっと変えたら、別のところが壊れた」
「ログインつけたいって言ったら、専門用語だらけで無理!」

よくある理由:

  • コードの構造や保守性が考慮されていない
  • A を直したら B が壊れるような不安定さ
  • サーバーなどの前提知識がないと、次のステップに進めない

これは写真にも似ています:

  • スマホ + アプリでいい写真は撮れる
  • でも細部や光の調整をしたければ、カメラの知識が必要

Vibe Coding も同じです:

  • 自分用ツールやアイデア検証には最適
  • 本格的に作り込むには学習が不可欠

限界は AI の能力ではなく、どこまで学びたいか。
使えれば十分、で止まってもいいし、
もっとやりたいなら、無限に広がる世界が待っています。


この記事ではまず基礎を紹介しました。
次回は、具体的なプロンプトやおすすめツールを紹介します。

もし今、何か作ってみたいアイデアがあるなら、ぜひ ChatGPT に話しかけてみてください。
あなたの「最初のプロダクト」は案外すぐそこにあります。

もっと知りたいですか?

プロダクトマネジメント、専案管理、技術リーダーシップ、クロスカルチャー協作、チーム組織設計に興味をお持ちの方は、他の記事をチェックするか、直接お問い合わせいただき、あなたのアイデアや課題について話し合いましょう。